レイオフの終了

10月の初めにレイオフが発表され、次のようなステップで淡々と行われた

  • Step1 CEOによるオンラインでの全社会議 

    ここでは地域別の人員削減数、Voluntary Departure(自主的に辞める人)、Involuntary Departureの数が発表された。
    シンガポールを含むアジア地域では予定通り20%の削減数。
    他の地域もかなりの削減率だったけど、アジア地域が本当にラッキーだったのはVoluntary Departureの人がかなりいたこと。
    コロナ不況といっても他地域とは鮮明に違ったのがこの数。ヨーロッパは半数以上を非自主的に辞めさせないといけないのに対してシンガポールの比率は数%だった。

  • Step2 人事部から対象者への電話
    この後におよんでヒューマンタッチとか本当に辞めてほしいけど、対象者には人事から電話で連絡がいった。
    これについてはみんなからも不満が噴出。どうせ辞めなきゃいけないならさっさとメールで通知してほしい。
  • Step3 1週間後に人事から全社員へ対象者への通知が終わった旨の連絡があった 

私はラッキーで残ることができたけれど、この間人種対立について考えた。
ヘイトの禁止をはじめ人種対立をうまくコントロールしているはずのシンガポールでさえも、人種差別のような感情とは無縁ではいられないということだ。

コロナが始まると同時に多くの人が職を失う状況に直面した。

シンガポールではサーキットブレーカーが始まり、EP所持者の中には違反でつかまり、EPを剥奪される人も出てきた。これがシンガポールの規則なので気の毒だが従ってもらうしかない。でも、私の目を引いたのはFBのコメントやブログの記事での「シンガポールの規則に文句がある外国人はシンガポールから出ていけ」という論調。典型的なヘイトであるGo Homeに似た危うさを感じたのは私だけだろうか。違反者は裁判を経なければならず、法的なプロセスを経ずに国外に追放になっていいわけではない。

あとはEPが本来シンガポール人が行うべき仕事を奪っているという論調。EPの私にさえEPから先に切るべきだと話してきた同僚もいた。シンガポール人口569万に対して、EP保持者はわずか189,700人の3.3%。シンガポール国籍、永住権保持者は399万にだからそれに対してもわずか4.7%。わずか5%を切っている人たちにすべての仕事を奪われる国っていったいあるのだろうか。

法的にだったり、数値をみたらすぐおかしいと気づく論調が目立った4月以降。暗い気持ちになることも多かった。

一方で、やはりシンガポールならではだなと思うこともあった。ある日の部門オンラインミーティングでインド人の同僚が「総選挙の結果からも分かるようにンガポールの世論は今シンガポール人の雇用の確保を重視している。その影響をレイオフは受けるのか」と質問したのだ。少しの沈黙の後、シンガポール人の上司は「もっと私は自分の部門で多様性を見たいと思っている。」「自分にとって人種にかかわらずすべての仲間が重要だ」と言い切った。

 

シンガポールを覆う分断。コロナで明らかになった人間の弱さ。不安に直面した時、他人種を攻撃してしまう人と仲間だと言い切る人の差はなんなのだろう。

 

ヘイトを私は一生口にしないだろう。でもそこから一歩進んで上司のように自分の立場を穏やかに話すことができたら。
自分もこうでありたい、こういうふうに人を励ましたいと思えるような言葉だった。

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